肺がんの治療薬をわかりやすく解説【分子標的薬・免疫チェックポイント阻害薬・抗がん剤】

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はじめに

肺がんの治療は、ステージ・組織型・遺伝子変異・患者の全身状態(PS)によって大きく異なります。近年は分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の登場により、治療選択肢が大幅に拡大しました。看護師として各薬剤の特徴と副作用を理解しておくことが患者支援に役立ちます。

治療方針の決め方

ステージ・組織型・遺伝子変異(EGFR・ALKなど)・全身状態(PSスコア)によって決定。手術・放射線・薬物療法を組み合わせて行う集学的治療が基本です。

細胞傷害性抗がん剤(プラチナ製剤ベースが基本)

薬品名 商品名 特徴・主な副作用
シスプラチン ブリプラチン 腎毒性・悪心嘔吐が強い。大量補液が必要
カルボプラチン パラプラチン シスプラチンより副作用軽め。血小板減少に注意
パクリタキセル タキソール 末梢神経障害・脱毛・過敏反応(前投薬必須)
ドセタキセル タキソテール 浮腫・骨髄抑制・爪の変化
ペメトレキセド アリムタ 腺がんに有効。葉酸・ビタミンB12補充が必要
エトポシド ラステット 小細胞肺がんに使用。骨髄抑制が強い

分子標的薬(遺伝子変異陽性例に使用)

標的 薬品名 商品名 特徴
EGFR変異 ゲフィチニブ イレッサ 第1世代。間質性肺炎に注意
EGFR変異 エルロチニブ タルセバ 第1世代。皮疹・下痢が多い
EGFR変異 オシメルチニブ タグリッソ 第3世代。脳転移にも有効。T790M耐性に対応
ALK融合 クリゾチニブ ザーコリ 第1世代。視覚障害・肝機能障害
ALK融合 アレクチニブ アレセンサ 第2世代。脳転移に強い。筋肉痛・浮腫

免疫チェックポイント阻害薬

薬品名 商品名 標的
ニボルマブ オプジーボ PD-1
ペムブロリズマブ キイトルーダ PD-1
アテゾリズマブ テセントリク PD-L1

主な副作用と看護のポイント

骨髄抑制

  • 白血球・好中球減少 → 感染予防(手洗い・マスク・生食品回避)
  • 血小板減少 → 出血徴候の観察・打撲注意

末梢神経障害

  • 手足のしびれ・感覚低下 → 転倒予防・保温指導

免疫関連有害事象(irAE)

  • 間質性肺炎:咳・呼吸困難 → 早期発見が重要・ステロイド治療
  • 大腸炎:下痢・腹痛 → 頻度・性状の確認
  • 甲状腺障害:倦怠感・体重変化 → 定期的ホルモン検査

皮膚障害(分子標的薬)

  • ざ瘡様皮疹・乾燥・爪の変化 → 保湿・スキンケア指導・皮膚科との連携

まとめ

  • 肺がんの薬物療法は組織型・遺伝子変異によって選択肢が大きく異なる
  • プラチナ製剤を基本とした細胞傷害性抗がん剤が従来の標準治療
  • EGFR変異・ALK融合陽性例には分子標的薬が第一選択となることが多い
  • 免疫チェックポイント阻害薬はirAEという特有の副作用に注意が必要
  • 看護師は副作用の早期発見・患者指導・多職種連携で重要な役割を担う

▶ 肺がんの疾患解説は肺がんってどんな病気?をご覧ください。

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