急性気管支炎ってどんな病気?症状・原因・経過をわかりやすく解説

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はじめに

「咳が続いている」という主訴でよく見かける急性気管支炎。実は多くがウイルス感染で自然に治る疾患ですが、肺炎との鑑別が重要です。本記事では、急性気管支炎の原因・症状・経過と、看護師として知っておきたい肺炎との違いを解説します。

急性気管支炎とは

気管支(気道)の急性炎症で、主に感染症が原因です。肺の実質(肺胞)には炎症が及ばない点が肺炎と異なります。ほとんどがウイルス感染で、適切な対症療法により自然軽快します。

原因

ウイルス性(90%以上)

  • ライノウイルス:風邪の原因として最多
  • インフルエンザウイルス:季節性流行に注意
  • RSウイルス:高齢者・免疫低下者で重症化することも
  • コロナウイルス(COVID-19含む)
  • アデノウイルス・パラインフルエンザウイルス

細菌性(少数)

  • 百日咳菌(Bordetella pertussis):激しい咳発作が特徴。ワクチンで予防可能
  • マイコプラズマ:若年者に多い・乾性咳嗽が長引く

主な症状

  • 咳が主症状:2〜3週間続くことも珍しくない
  • :最初は透明・水様性、後に黄色〜緑色になることもある(必ずしも細菌感染を意味しない)
  • 発熱:軽度(38度未満が多い)または微熱
  • 鼻水・鼻づまり・咽頭痛:上気道炎症状を伴うことが多い
  • 胸部不快感:咳による胸筋の痛みが出ることもある

経過

  • 多くは2〜3週間で自然軽快
  • 咳は症状の中で最も長引く(3〜8週間続くことがある)
  • 8週間以上続く咳は慢性咳嗽として別の疾患を疑う(COPD・喘息・GERD・後鼻漏など)
  • 免疫低下者・高齢者・基礎疾患のある患者は重症化に注意

肺炎との鑑別ポイント

急性気管支炎と肺炎の鑑別は非常に重要です。以下の表を参考にしてください。

項目 急性気管支炎 肺炎
発熱 軽度〜なし 高熱が多い(38度以上)
SpO2 正常(96%以上) 低下することあり
胸部X線 異常なし 浸潤影・スリガラス影あり
全身状態 比較的良好 不良なことが多い
呼吸数 正常(20回/分未満) 頻呼吸(20回/分以上)
聴診 異常呼吸音なし〜軽度 湿性ラ音・ブロンコフォニー

看護師として押さえておきたいポイント

  • 肺炎との鑑別のためバイタル確認:発熱・SpO2・呼吸数・全身状態を必ず確認する
  • 水分摂取の促進:十分な水分補給により痰の粘稠度を下げ、喀出しやすくなる
  • 「なぜ抗菌薬が不要か」を患者に説明できるようにする:「ウイルスが原因のため抗菌薬は効かない」「無理に服用すると耐性菌が生まれる」という根拠を理解して説明できると良い
  • 悪化サインの説明:高熱が続く・SpO2低下・呼吸困難・症状が改善しない場合は再受診を促す
  • 安静・休養の指導:免疫回復のために十分な睡眠と休養を勧める

まとめ

  • 急性気管支炎は気管支の急性炎症で、90%以上がウイルス性
  • 主症状は咳で、2〜3週間続くことがある
  • 肺炎と異なり胸部X線に異常なく、SpO2も正常であることが多い
  • 多くは自然軽快し、抗菌薬は原則不要
  • 百日咳・マイコプラズマは例外的に抗菌薬が有効
  • 看護師は肺炎との鑑別と患者への説明が重要な役割

▶ 急性気管支炎の治療薬については急性気管支炎の治療薬をわかりやすく解説をご覧ください。

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